メキシコシティの旅行ガイド情報

メキシコシティのバス事情~乗り方、料金、観光バスなど~

観光地でのタクシーの移動は便利ですが、その町のバスに乗ると地元の暮らしぶりが見えてくるものです。メキシコ観光の際にも是非一度バスに乗ってみてはいかがでしょうか。

メキシコシティーのバス事情

メキシコは日本に比べると公共交通機関の料金が圧倒的に安いのが特徴です。庶民が日常的に使用するバスは都会だけにけっこう混み合っており、主に地下鉄(メトロ)の駅と駅をまたは、地下鉄が届いていない町の中心部以外のエリアを繋いでいます。今回ご紹介するのはメキシコシティーを走る主な4種類のバス、市内バス、メトロブス、トロレーブス、そしてツゥリバスです。

市内バス

メキシコの路線バスは通称ミクロブス、ぺセロ、カミオンと様々な名前で呼ばれており、大きさもまちまち、ホームページなどで見れる路線図もなく、時間表もありませんが、台数は多く、なんとか機能しているといった感じです。運賃はタクシーより大分安く、最初の5kmまでは6ペソ(約36円)、5km~は7ペソです。目的地と途中で通る主な場所がフロントガラスのカードに表示されており、乗車するときは手を上げてバスを止め、目的地を運転手に告げ、料金を払います。バス停は存在しないため、自由に降りることができそうですが、暗黙の了解で下車する場所は大体決まっています。降りるときはブザーを鳴らして降ります。乗り心地に関しては運転手の好みの音楽を大音量でかけながら荒らしく運転するので決して良いものではありませんが、メキシコらしい気分は味わえるかもしれません。シティーの市内バスは町に不慣れで、スペイン語が通じない観光客には利用が難しい乗り物です。また、地区や時間帯によっては強盗が乗ってくる可能性もあるので、残念ながらお勧め交通機関とは言えません。もし試しに乗ってみたい場合は、事前に小銭を用意しておきましょう。

メトロブス

メトロ(地下鉄)とバスの中間のような連結バスで、メキシコシティ政府が近年力を入れているのがメトロブス(Metrobús)です。現在7路線が走っていて、運行は朝4時半~深夜24時まで(土日祝は5~24時)。停留所で乗り降りするので、旅行者にもわかりやすく、各駅に監視カメラや警察官を配備し、セキュリティが強化されているので安心です。

この機械で購入&チャージを行います

メトロブス&メトロのカード

運賃は6ペソ均一で、切符はなく、専用販売機で運賃をデポジットするICカードを16ペソ(約95円)で購入します(この料金には1回分運賃が含まれています)。カードの残高が足りなくなったら、各駅にある専用販売機でチャージをするというシステムで、このカードは地下鉄(メトロ)でも利用できます。ここで、注意しなくてはいけないのは、この専用販売機はお釣りを出さないということ。新しいカードを購入するときは「COMPRA」というボタンを。チャージするときはカードを入れてから、残高を確認し、「RECARGA」というボタンを押してから少し待ちましょう(カードをすぐに抜いてしまうとチャージされません)。駅に入るにはプラットホームの入り口にある改札のセンサーにカードをかざしてください(残高も表示されます)。

路線図(開通されたばかりのライン7はまだ路線図に載っていないようです)

また、空港⇔市内を往復するメトロブスが両ターミナルから15分おきに出ており、30ペソ(約180円)で利用することができます。このメトロブスには荷物置き場があったり、警察が同行していたりと旅行者使用になっており、空港から旧市街を通り、ブエナビスタ駅(ライン4の始点&終点)まで利用することができます。旧市街にホテルがある場合には良いかもしれませんが、それ以外の場合は荷物を持って乗り換えなければならないので、不便かもしれません。そして、一番の欠点はすごく時間がかかるということです(バスの待ち時間も加えると1時間以上かかってしまいます)。ですので、フライトまで時間の余裕があまりないときは利用しないのが無難でしょう。

ライン7では2階建てのメトロバスが走っています

最近では新しくライン7が開通し、チャプルテペック公園や独立記念塔などの観光スポットのあるレフォルマ通りを町の中心部である旧市街まで走っているので、旅行者にはさらに利用しやすくなったかと思います。観光客が使用するには一番お勧めなのが、このメトロブスなのですが、一般の利用者も多いため、朝と午後のラッシュアワーにはかなり混雑します。また、スリも多発しているため、十分な注意が必要です。

Metrobús路線図

http://www.metrobus.cdmx.gob.mx/mapas-de-sistema/mapa-completo-del-sistema

トロレーブス

メキシコシティ内を8路線走っているトロレーブス(Trolebús)。いわゆるトロリーバスで、道路上空に張られた架線から取った電気を動力として走っています。停留所で乗り降りするタイプのバスで、運賃は4メキシコペソ均一。乗車時に支払います(お釣りは出ません)。市内バスより安全で使用しやすいですが、有名スポットをあまり通過しないため、観光には不向きかもしれません。

Trolebús路線図

http://www.ste.cdmx.gob.mx/red-de-servicio/lineas-de-trolebus

ツゥリバス

ツゥリバス(TURIBUS)はシティーの有名スポットをまわる2階建ての観光バスで、観光スポットの選択やそこへ行く交通手段の悩みを一挙に解決してくれます。メキシコシティーの主だった場所をグルっとまわってくれます。さらに当日なら乗り降りも自由なので、とても便利です。また、約30分間隔で頻繁に走っており、チケットを購入した際にもらえる、停留所番号の書かれたパンフレットを見ながら、立ち寄ってみたい場所で下車し、観光後は、下車した同じバス停で待ちます。

現在はルートの数は4つ、Centro Histórico(旧市街)、 Circuito Sur(コヨアカン地区など、南方面)、Circuito Polanco(ポランコ地区), Circuito Basílica(グアダルーペ寺院方面)で、停留所の場所は20箇所以上、シティの中心部であるソカロを始め、美術館・博物館などのメジャーな観光名所はもちろんの事、ガイドブックには載っていないような名所も一通りまわります。更に、それぞれに特徴のある各地区(例えばスペイン征服時に建てられたコロニアル建築が立ち並ぶエリア、ガラス張りのビルが立ち並ぶ近代的なオフィス街、お洒落なカフェやレストランが軒を並べるエリアなど)も一箇所一箇所イヤホンガイドで説明を聞きながら見られるので(日本語ガイドもあり)、シティーの色々な顔を知る事が出来き、大きな魅力となっています。

通常のシティー観光以外にもテオティワカン遺跡への1日ツアー、ルチャリブレなどのテーマツアーもあるので、気になる方は一度ホームページ(英語ページあり)をチェックしてみると良いでしょう。ルートや乗り場の確認も事前にすることができます。

通常ルート(9時~21時)
料金
160ペソ(平日)
180ペソ(土・日・祝日)

TURIBUSホームページ

http://www.turibus.com.mx/index.php?s=RutasTematicas&lg=en

それでは、バスを上手に利用して、思い出に残るメキシコ旅行になることを願っています。