メキシコシティの旅行ガイド情報

メキシコシティの治安・安全対策ガイド〜危険な地区・エリア、スリなど事例と対策

近頃増えて来た掏摸について書きます。昨年11月にメトロB号線でゲレロ~モレロス間(3区間) の間に掏られました。僕の場合は混んだ車内で左後ろの人にサンダルを踏まれて、混んでるからかペルドンペルドンと謝るけど足をどけないし、一瞬どけてもすぐまた押さえてくるので混んでるから仕方ないと思って我慢してたら左を気にしてる隙に右にいた共犯者に右ポケットの財布を掏られてました。家に帰るまで気づかなかったです。履いてたズボンがミリタリー物のカーゴパンツタイプの太ももの所にベルクロ留めの大型のポケットが付いている半ズボンを履いてたのでポケットが体に密着したジーパンと違って全然気付かなかったです。掏摸の人たちにしたら楽な仕事だったと思います。

犯人は僕の右ポケットに財布がある事を知っていたので、思い出してみたら駅で地下鉄の乗車カードを20ペソ分だけチャージした時に財布から20ペソ出して払ったので、その時に財布を右ポケットに入れたのを見られたのだと思います。ビリヤードで2連勝して勝った分のお金400ペソと元から持って行った資金700と合わせて1000くらいイカレてしまいましたが、路上ホールドアップの首締め強盗のような暴力犯でなく技術を使った知能犯でしたので暴力を振るわれた時ほどは嫌な思いは残りませんでした。 

基本的に路上ホールドアップとかは逃走ルートがフリーなので暴力を振るわれる場合もありますがメトロの中では監視カメラに引っ掛かるような騒ぎになると次の駅で必ず捕まりますので、脅すような強盗とか暴力的な犯罪でなくて共犯者が獲物の左に注意をそらした隙に主犯が右のリュックやハンドバッグの中身を盗るみたいな、技術系の犯罪者で強行突破型の暴力系の強盗タイプはいません。

電車内と駅構内各所の監視カメラは銃器やナイフを使った強盗や恐喝や、乗客同士のケンカ騒ぎなどを見張るためで混んだ車内でカメラに映らないように巧妙に技術を使って仕事をする職人的な掏摸の人たちには技術的に対処出来ません。しかし暴力犯の強盗がいない分だけ安全だと思うので僕は毎日メトロを使ってます。強盗の危険率が1番高いのはバスです。タクシーはバスより機動性がありますから夜など危険そうな雰囲気を感じて赤信号でも停まらずに突破してくれる運転手さんならいいのですが法令遵守して一々停まる運転手さんだと乗り込み強盗にカージャックされて、運転手・乗客共に被害者になる場合がありますのでメトロより危険率は高いです。
しかし、タクシーを使ったとしても何も起こらない確率の方が高いので、その場合はタクシーの方が快適な事は確かです。ただ何かが起きる率をメトロと比べたらタクシーの方が強盗に遭う確率がメトロより高くて、メトロはほぼ0%に近いのです。掏摸に遭遇する確率は逆にタクシーの方がほぼ0%で、メトロの方がタクシーより掏られる率は高いのです。

メトロは混んでる時はぐいぐい押されたりして不快ですが空いてる時はメトロの中で音楽のパフォーマンスや手品の芸をする人やピエロの漫才芸をする人とかがいて中々面白いです。CD売りの人がスピーカーをリュックに入れて乗って来るので音量が大きいので日本人とか韓国の人はうるさいとか思う人が多いかも知れません。騒音に敏感な人にはうるさいかも知れません。

ともあれ僕の大事な1000ペソを掏った2人組の技術は大した物でした。敵ながらあっぱれと思いました。なにしろ僕は家に帰るまで気付かなかったですから....昔はメキシコの掏摸はあまり技術が良くなかったのですが、今は捕まらないで安全に稼ぐために技術を磨いた人が増えてるみたいな気がします。

掏摸事犯などは注意している旅行者の方たちの方があまりやられないで、メキシコ人の方がメトロは強盗がいないから安心していて掏摸に対する警戒もあまりしてないのでやられれる率は高いと思います。僕も感覚がほとんどメキシコ人と近いのでやられたと思います

町中ですとお店で買い物してお釣りを財布にしまう時も財布をしまってから店を出て誰が近くに居たか記憶するなど無意識の内に習慣と成っている行動とかアンテナが地下鉄の中に入ったら安心してしまったのが敗因だと思います。メキシコに来たばかりの頃はメトロでも注意していて周りの人間をさり気なく観察していて怪しそうな人が居たら別な車両に乗るとか気を付けていたのですが、油断してました。2ゲーム必死に撞いて勝ったお金ですが掏摸との勝負に負けました。

噂では掏摸グループはゲレロかモレロスを拠点にしていて、B号線、ゲレロで乗り変える8号線、べジャサルテス乗り換えの2号線が行動範囲らしいです。 
        
強盗や発砲事件が多い地区は次の地区です。ドクトレス、ゲレロ、モレロス、モクテスマ、ペニョン・デ・ロス・バーニョス、メルセード、バジェ・ゴメス、サン・フェリペ・デ・ヘスースなどです。

僕は奥さんが長女なので姑の実家があるモクテスマに住んでいてゲレロ、モレロス、メルセードにもよく行きます。高点者が多い撞球場があるからです。今まで3回襲われました。メルセードで2回、ゲレロで1 回路上ホールドアップです。

他所から来る人が多い売春街のメルセードは別ですが今言ったモクテスマ、ゲレロ、モレロスについて言うと西成とか山谷のドヤ街みたいな感じです。銃があるので西成のあいりん地区より危険ですが、雰囲気は似てます。貧しくても正業を持ち真っ当な人も多いですが酒代麻薬代の為に悪事を常習する人も多いです。真っ当な人も学歴が低く短気なのでケンカで人を殺してしまう人も多いのです。酒飲むから尚更です。麻薬汚染地区なのでマフィアも多いです。30年の間に町内の人が10数人殺されてます。文章で書くと凄く危ないみたいですが、僕は30年住んでるし、みんな顔見知りですし、隣り近所の人との関係性もコロニア・ローマとか高級な地区より強くて砂糖やサルサを隣りの家に借りに行くような下町的な感覚があって僕は意外とこの地区を気に入ってます。

隣接した地区でいきなり治安が悪い地区があるので気をつけて下さい。トラテロルコなどは会社勤めの人が多く、団地が立ち並んでいて古い建物があって観光客の人も多くて治安も良いですが隣のゲレロはいきなり悪くなります。モクテスマの隣のバルブエナは中(の下)クラスの人たちが住む住宅地でバナメクス銀行があります。僕の想像ですが(バナメクスの社長じゃないのでわかりませんが)、一流銀行のバナメクスは治安の良い地区の大通りに支店を出すみたいです。だからその近くは治安が比較的良いと考える事もできます。僕の住んでる所にはアステカ銀行しかありません。アステカ銀行は貧しい地区の人相手に金貸し商売をしたりテレビや洗濯機を月賦販売したり、隣接した所でエンペニョ(質屋)の商売をしたりして銀行の格は下です、義妹の住むロメロ・ルビオにもバナメクスはありません。バナメクスがあるかどうかだけで判断できませんが、判断材料の一つになるかも知れません。