緊急事態の時がいつあなたに訪れるかわかりません。この記事を一読していただき、病院の存在を頭の片隅に留めておいてはいかがでしょうか。ここウィーンでは「病院」の在り方が日本と違うので、施設をご利用の際はお気をつけください。
また、どのような状態の時に「病院」へ行けばいいかも下記にてお伝えします。

ウィーンの病院とは

私達がよく言う総合病院はウィーンで病院は「Krankenhaus(クランケンハオス)またはSpital(シュピタル)」と言い、緊急または重症の患者さんが行くような大きな病棟がある施設のことを指します。
もちろん、診療所に行かずに直接病院を訪れることは出来ますがお医者さんによっては「Hausarzt※に行け」と言われたり、朝一番に申し込みをしたのにも関わらず診察は夜になったりと、一日待合室にて身動きが取れなくあることもあります。
なので、まずは「Hausarzt※」に診察してもらうほど余裕があるかを自分の体と相談しましょう。

ですが、例えば階段で滑って落ちて〈確実に折れている〉〈しびれがある〉等の症状になった場合であれば緊急と判断してもらえるので「Hausarzt※」にいかず、そのまま病院の整形外科の方に行ってください。

レントゲンや内視鏡、MRIなどの検査が欲しい場合も病院へ直接行かれてください。症状によっては、機械がある別の施設に案内されます。自分がどういう状態で、どういう症状かを先生に伝えればしっかりと相談にのってもらえるでしょう。

診察にオーストリアの保険証いわゆるEカードが病院で必要になります。このカードがなければ、全額負担になるのでお気を付けください。Eカードをお持ちでない方は、大きなお金が必要になるので、その場である程度のお金のやり取りをすることになります。
保険によってはカードの種類が違う可能性がありますが、このEカードは国や私立の保険に入っていれば手に入るカードです。

※ハウスアルツト(Hausarzt)=「かかりつけ」の家庭医
詳しくはウィーンの医療制度の記事をごらんください。

ウィーンの病院の情報

ウィーンには病院が数件あります。最寄りの病院を訪れてください。
ですが、近年はウィーン大学病院が一番有名で患者さんが多く訪れます。その分診察まで時間がかかる可能性はありますが、信頼できる病院になります。
ウィーン大学病院含め、数件の病院の情報です。※日本語対応していません。土日祝日も関係なく開いています。

AKH WIEN [ウィーン大学病院]

どんな症状であってもそれぞれの科の専門医達が相談にのってくれるはずです。
どこの科に行けば良いか分からない方は、施設内に入ってすぐのインフォメーションにて、自分の状態を伝えどこに向かうべきかを聞いてみましょう。病院が大きいので迷わないように気を付けてください。
また小児科もあります。お子さんの状態が良くないときもウィーン大学病院に行かれると良いでしょう。
病院内にはスーパー、カフェ、銀行、雑貨屋、パン屋さんがあり小さな街のような規模になります。混雑している日が多いです。

  • 住所 : Währinger Gürtel 18-20 , 1090 Wien , Österreich 
  • 最寄り駅:地下鉄 U6 Michelbeuern-AKH
  • 電話番号:+43 1 404000
  • 公式サイト:https://www.akhwien.at/

Wilhelminenspital

こちらもウィーン大学病院と同じく有名な病院になります。大学病院の規模と比べると小さく感じますが、お医者さんの信頼度は大学病院に引けを取りません。
特別に特化していることはなく、全体的にレベルが高い病院です。大学病院とどちらが最寄りかで選ぶ対象にしましょう。大学病院ほど混んではいません。

  • 住所 :Montleartstraße 37, 1160 Wien, Österreich
  • 最寄り駅:Rankgasse トラム10番 44番 46番
  • 電話番号:+43 1 491500
  • 公式サイト:http://www.wienkav.at/kav/wil/

Privatklinik Döbling

最後にご紹介する病院は私立の病院です。診察、手術費、入院費は全額負担になります。
オーストリア中の優秀な先生方が集まっていて、ここの先生方の強みは手術が上手で有名なことです。また私立ということもあり病室、病院内はとても広く静かです。一人の患者さんと長い時間をかけて相談してもらえることや、丁寧な対応が印象的な病院となっています。

最後に

ウィーンの街は研究やお医者さんのレベルが高いことでも有名です。ウィーン大学の研究施設はヨーロッパで上位に入るほどのレベルの高さで、常に研究者達が新しい薬や医療の発展に力を注いでいます。
ご自身や大切な人、家族、友人、もしかしたら病院が必要になってくるかもしれないので覚えておいてはいかがでしょうか。
ウィーンは多くの人が集まる街、人混みも多いので病気が広がりやすい時期はよく注意をしてください。また冬には豪雪になることが多く、道路も凍るので骨折をする方も少なくはありません。
日本とは全く違う季候のウィーンを楽しみつつ、もしもの時のことも考えながら生活を送りましょう!