幼い子ども連れでパリに住むことになったら、まず悩むのは幼稚園、保育園選び。やっぱり日本語で教育を受けさせたい、せっかくの機会に現地校に通わせてみたいと悩む方のために、パリの幼稚園・保育園のご紹介とアドバイスをします。

パリの日本語で教育が受けられる幼稚園・保育園

日本人幼稚園・保育園

日本人経営の施設なら完全に日本語で日本式の教育が受けられます。先生は日本人なので、子どもはもちろん、フランス語が苦手な保護者にとってもコミュニケーションが取りやすいので安心です。ただし、場所は日本人が多く住む地域に限られるので、住んでいる場所によっては通うのが大変で、現地校に比べ費用がかかります。現地校に通いながら、休みの水曜日または土曜日のみ通う子どももいます。

パリ日本人保育園幼稚園

日本人が多く住むパリ15区にある保育園兼幼稚園。1才から預かってもらえるので、きょうだいで保育園と幼稚園に一度に通えるのも便利です。現地校に通いながら、水曜もしくは土曜に通うことも可能です。終了後はおけいこ事もできます。

パリ・プチ幼稚園

15区にある、その名のとおり小さな幼稚園。月齢3か月から4才児の託児ルーム、現地校がお休みの多い水曜に開催される水曜教室から成ります。公文教室やヨガ教室などのプチ講座も開かれています。

文化教養学園幼稚園

16区にあり、通称かりがね幼稚園としても知られている、ヨーロッパ最古の邦人幼稚園です。通常のクラスと水曜クラスがあります。音楽教室や英語教室などの教室も充実しています。

エべイユ学園

パリ郊外のブローニュ=ビヤンクールにある幼稚園。毎日クラス、水曜クラス、土曜クラスがあります。小学生の補習授業校としても日本政府から認可を受けています。非営利団体として保護者が協力しながら運営しているのが特徴で、運営の手伝いの時間の取れる保護者向けです。

インターナショナル校

現地校の中に日本セクションを設けている学校があり、幼稚園から高校までフランス語、日本語のバイリンガル教育が受けられます。場所は郊外が多く通うのが大変で、子どもも学力とやる気が求められ、親子共々負担は大きくなります。

サンジョゼフ校 日本セクション

ブローニュ=ビヤンクールにある私立カトリック系現地校。幼稚園から高校までの一貫教育で、日本セクションは1学年最大10人の少人数制をとり、フランス語と日本語の並行授業が受けられます。

  • 6 rue du Parchamp 92100 Boulogne- Billancourt / Tel 01 46 99 90 30
  • 21 rue d’Antin 75002 Paris / Tel 01 42 66 69 05 (事務局)
  • https://stjosephjp.net/

リセ・アンテルナショナル 日本セクション

パリの西約20㎞のサンジェルマン・アン・レイにある公立インターナショナルスクール。14カ国の生徒が幼稚園から高校まで一貫したバイリンガル教育を受けています。パリ市内から通うには送り迎えが少し大変です。

フランス現地幼稚園・保育園

幼稚園

フランスでは現在でも3才以上の在住者は希望すれば誰でも幼稚園に入学できますが、2019年秋の新学期より3才児から幼稚園が義務教育になります。

パリ市内なら徒歩圏内に必ず数件の幼稚園があり、通うのは楽です。保育料は無料で、給食費も収入によって金額が決まっていますし、昼食を自宅で取る事も可能なので、経済的にも負担が軽いです。

反面、入園の手続きは区役所を通じてフランス語でしなければならず、入園説明会や入園後の先生とのやり取りも基本的に全てフランス語なので、フランス語が不得意な保護者にとってはハードルが高いと言えましょう。

ただし子どもはその環境に入ってしまえば慣れるのは早いです。せっかくパリに住む機会を得たなら、子どもをバイリンガルにできるチャンスで、しかも無料なので、現地校に通わせる日本人の保護者もたくさんいます。

保育園

フランスは Crêche(クレイシュ) と呼ばれる保育園の種類も多く充実して、0才から幼稚園に入るまで預かってもらえます。ただし、共働きの家庭が多いので、まだまだ数は足りず狭き門です。保育園に入れない場合や時間の融通を利かせたい場合は Assistante Maternelle と呼ばれる保育ママの個人宅で預かってもらいます。

まとめ

子どもの教育は親にとって永遠の悩みです。日本語で教育を受けさせるか、それとも現地校に入れるか、あるいは両方にするか迷うところです。お子さまはもちろん、保護者やお住まいの環境にも合った幼稚園、保育園選びをしましょう。