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ロンドン地下鉄の乗り方完全ガイド【2019】路線図・料金・オイスターカード・切符の買い方

目次

【ロンドン在住者執筆】ロンドン地下鉄(Tubeチューブ)の乗り方を写真つきで徹底的に解説! 地下鉄路線図やゾーン制料金体系、切符の購入方法、お得な交通カード(オイスターカード・トラベルカード)、おすすめの乗り換えアプリ、役立つQ&Aをまとめました。週末には24時間運行路線もあり、観光に大変便利な地下鉄を乗りこなしましょう!

世界最古のロンドンの地下鉄

1863年に開業し、世界最古の歴史を持つロンドンの地下鉄Underground(アンダーグラウンド)は、Tube(チューブ)の愛称で親しまれ、ロンドンバスとともに、ロンドン交通において欠かせない存在です。「チューブ」の名前は、ホース(チューブ)のような地下鉄のトンネルに由来しています。イギリスでは、地下鉄をアメリカのようにSubway(サブウェイ)とは呼びません。
ロンドン地下鉄はゾーン制をとっているため、料金体系や路線図は複雑そうに見えますが、一度乗ってしまえば、日本の都心の地下鉄や電車よりも簡単に利用できます。
ロンドン観光に訪れる前に、ぜひチェックしてみてください。
 

ロンドンの地下鉄路線図

出典:ロンドン交通局ホームページ
「London’s Rail & Tube services」(ロンドン交通局ホームページより)

路線の種類

ロンドンの地下鉄は11路線あり、それぞれが東西もしくは南北に走っているイメージです。

  • ベーカールー(Bakerloo)※路線図内の茶色のライン

  • セントラル(Central)※路線図内の赤色のライン

  • サークル(Circle)※路線図内の黄色のライン

  • ディストリクト(District)※路線図内の緑色のライン

  • ハマースミス&シティ(Hammersmith and City)※路線図内のピンク色のライン

  • ジュビリー(Jubilee)※路線図内の灰色のライン

  • メトロポリタン(Metropolitan)※路線図内の紫色のライン

  • ノーザン(Northern)※路線図内の黒色のライン

  • ピカデリー(Piccadilly)※路線図内の青色のライン
    ヒースロー空港に乗り入れている唯一の地下鉄路線です。

  • ヴィクトリア(Victoria)※路線図内の水色のライン

  • ウォータールー&シティ(Waterloo and City)※路線図内の薄緑色のライン

ロンドン地下鉄マップPDFダウンロード

ロンドン地下鉄の料金とお得な交通カード(オイスターカード・トラベルカード)

料金体系(ゾーン制)

ロンドンの地下鉄の運賃は、ゾーン制になっています。中心がゾーン1で、外側にいくにつれてゾーン2、ゾーン3となります。
ゾーン1からゾーン9まであり、ゾーン1内で一駅乗るのも、ゾーン1内ぎりぎりの駅まで乗るのも同じ料金です。
バッキンガム宮殿やビックベンなどはゾーン1、主要観光スポットのほとんどがゾーン1かゾーン2にあります。
ヒースロー空港がゾーン6です。ホテルなど滞在先の最寄り駅がどのゾーンになるかチェックしておくといいですね。

オイスターカードがお得で便利・紙の切符は損!

ロンドン地下鉄の交通ICカードはOyster Card(オイスターカード)といい、使い方は日本のSuicaやPASMOなどと同じです。
カード購入時にデポジット金5ポンドを支払い、チャージ(イギリスではtop-upトップアップといいます)して使います。
改札で読み取り機にピッとかざすのも同じです。

ロンドン交通局では、紙の切符よりもオイスターカードの使用を推奨しているため、オイスターカード使用時の料金の方が安く設定されています。オイスターカードだと1駅2.4ポンドですが、紙の切符だと1駅4.9ポンドとかなり高額です。
オイスターカードには、一日の利用上限額も設定されており、それを上回るとそれ以上徴収されないようになっています。
たとえば、ゾーン1の一日の上限額は7ポンドなので、4回目以降の乗車はチャージ金額から引かれません。
オイスターカードは、バスを利用するときも必要なので、空港で購入してしまっても良いと思います。
ただし、オイスターカードのデポジット金とチャージ残金の返金は、カードの購入後48時間後から可能になるので、ロンドン滞在時間が短い方はご注意ください。

※オイスターカードの詳細については、こちらの記事を参考にしてください。
【2019年最新】使うだけで地下鉄が半額!?イギリス・ロンドンの観光に必須なオイスターカード!購入方法から使い方まで徹底解説!(買い方・チャージ・払い戻し)

トラベルカード1日券・7日券

オイスターカードのほかに、紙製乗車券のトラベルカード(1日券、7日券)もありますが、トラベルカードの料金よりも、オイスターカードの利用上限額のほうが安くなっています。基本的には、オイスターカードの購入がおすすめです。(後述の料金表参照)
5日以上ロンドンに滞在し、毎日地下鉄やバスに何度も乗る場合は、トラベルカード7日券の方が若干お得になります。
紙のトラベルカード7日券は英国政府観光庁オンライン限定販売ですが、地下鉄の自動券売機で、オイスターカードにトラベルカード7日券のデータを付加できますので、現地でも入手可能です。

2019年最新・地下鉄料金表(片道料金)

ゾーン 切符
(片道)
オイスターカード
(ピーク)
オイスターカード
(オフピーク)
1のみ £4.90 £2.40 £2.40
1~2 £4.90 £2.90 £2.40
1~3 £4.90 £3.30 £2.80
1~4 £5.90 £3.90 £2.80
1~5 £5.90 £4.70 £3.10
1~6 £6.00 £5.10 £3.10

※ピーク時:月~金の6:30~9:30、16:00~19:00(祝日を除く)
ただし、16:00~19:00にゾーン1外からゾーン1の方向に乗車する場合は、オフピーク料金適用
※オフピーク時:上記ピーク時間以外の時間

2019年最新・地下鉄料金表(オイスターカード上限額、トラベルカード)

ゾーン オイスターカード上限額
(1日毎)
トラベルカード
(1日券)
エニータイム
トラベルカード
(1日券)
オフピーク
トラベルカード
(7日券)
1のみ £7.00
1~2 £7.00 £35.10
1~3 £8.20 £41.20
1~4 £10.10 £13.10 £13.10 £50.50
1~5 £12.00 £18.60 £13.10 £60.00
1~6 £12.80 £18.60 £13.10 £64.20

平日の午前9:30より前に使用する場合はエニータイム料金、それ以外はオフピーク料金適用

ロンドン地下鉄乗り換えアプリ

ロンドンの地下鉄路線図は一見すると複雑なのでアプリで検索するのが便利。
ここではおすすめのアプリをご紹介します。

Citymapper

日本語検索可能で、徒歩、バス、地下鉄、タクシー、Uber、自転車での経路案内や運賃が表示される。
降りる駅やバス停が近づいたら教えてくれる機能もあり便利。

Citymapperのダウンロード

App Store



Google Play で手に入れよう


ロンドン地下鉄の乗り方、乗車券・交通カード(オイスターカード・トラベルカード)の購入方法

それでは乗り方を写真でシミュレーションしてみましょう!

1. 乗降駅をチェック

まずは、乗り換えアプリや路線図を利用して、乗降駅、経路を確認します。
駅構内には路線図マップが置いてあるので入手しておきましょう。
地下鉄駅構内におりると、スマホや携帯電話の電波が届かなくなるので、アプリでの検索は地上でしておくと安心です。

2. 駅へ

赤丸の中央にUNDERGROUNDと書かれた、地下鉄のマークを探しましょう。イギリスでは、地下鉄は「Subway」ではなく「Underground」です。

3. 乗車券または交通カード(オイスターカード・トラベルカード)を購入

▼ロンドンの駅には、有人窓口はほぼないので、自動券売機を利用します。
トップアップ(チャージ)のみ、カード利用のみの券売機もあるので注意。

▼券売機の画面。ロンドンの券売機は日本語表示にできるので、下部の日本国旗マークをタッチ。

▼切符やトラベルカード1日券を購入する場合は左側、オイスターカードの購入は右側のボタンをタッチして購入に進みます。
最後まで日本語で案内してくれるのでご心配なく。

4. 改札に入る

緑の矢印が点灯している改札が入口です。赤い×印は出口なので入れません。

▼オイスターカードの場合は黄色い丸のリーダーにタッチ、切符の場合はその下の挿入口に入れます。取り忘れに注意!

▼改札を通ったら、上部に路線の道案内があるので、ひたすら矢印に従って進みます。大きな駅の場合かなり歩くこともありますが、矢印に従っていけば間違いないので心配せず進みましょう。

▼別れ道には路線図が表示されているので、自分の行きたい駅があるかチェックしましょう。

▼どちら方面行きかは南北か東西で示されています。
[Eastbound(東行き)、Westbound(西行き)、Southbound(南行き)、Northbound(北行き)]
ホームに入る前にある路線図には、今いる駅から終点までの駅が書かれているので、行きたい駅が書かれている方のホームを選びます。

5. 乗車・下車

▼上部の電光掲示板には何分後にどこ行きの電車が来るか表示されています。
複数の行き先がある場合が多いので乗り間違えないように注意しましょう。

▼Tubeがきました!

▼地下鉄の車内は、日本と比べてかなり狭いです。
天井が低いので、高身長の男性などは屈みながら立っていたりします。

▼車内の電光掲示板には、行き先や次の駅名が流れつづけるので、車内アナウンスが聞き取れなくても大丈夫です。

▼ホームの壁には駅名がしつこいほど書いてあるので、外を見ていれば降りそこねません。

6. 乗り換え

▼乗り換え時もひたすら壁や上部の案内に従って進みます。

▼また、ホームに入る前に案内板で行きたい駅があるかチェック。

7. 改札を出る

▼出口はExitではなく、Way outです。
これもひたすら案内表示に従って進みます。

▼エスカレーターの両側にはミュージカルなどの広告がいっぱい。

緑の矢印の改札を出ましょう。オイスターカードは黄色い丸のリーダーにタッチ、切符は挿入口に入れます。オイスターカードの場合、タッチしていないと次回利用時に罰金を取られるので注意!

▼都心の駅では、地上への出口はたくさんあります。
壁にあるExit Guide(出口案内)を見て、自分が行きたいスポットに近い出口を確認しましょう。
乗り換えアプリ、Citymapperは出口も教えてくれます。

▼では地上へ!!

▼ロンドンバスがお出迎えしてくれるはずです。
ロンドンの素敵な街並みを楽しんでくださいね。

乗る前に知っておくと便利なQ&A

Q:ヒースロー空港から市内中心部への行き方は?

電車での行き方は3種類。お金をかけた分だけはやくなります。

  • 地下鉄 ピカデリー線:ピカデリーサーカス(Piccadilly Circus)駅まで50分弱、3.1ポンド~
  • TFL Rail:パディントン(Paddington)駅まで約30分、10.1ポンド
  • ヒースローエクスプレス:パディントン(Paddington)駅まで約15分、22ポンド ※運賃は購入方法、時間帯などによって異なります。

参考記事:ロンドンのヒースロー空港から市内中心部への移動アクセス方法・手段ガイド~タクシー・地下鉄・ヒースローエクスプレス・バス

Q:時刻表はどこを見ればわかる?

駅構内では写真のように何分後にどこ行きの電車が来るか表示されているのみです。
ロンドン交通局のホームページからタイムテーブルを調べることも出来ますが、アプリで検索した方が便利です。
中心地を走る路線はたいてい数分おきに電車が来るので、ご心配なく。

Q:始発・終電の時間は? 24時間運行の路線は?

各線、平日は始発が午前5時~5時30分頃、終電はセントラル地区を午前0時~1時頃出発します。金曜日と土曜日の夜は「ナイトチューブ」と呼ばれる週末24時間運行の路線があり、ヴィクトリア線、セントラル線、ノーザン線(チャリング・クロス経由)、ピカデリー線の5つの地下鉄の路線が24時間運行します。平日の夜はナイトバスが運行しています。

Q:オイスターカードとトラベルカード、どちらがお得?

オイスターカードの1日の利用上限額がトラベルカードよりも安く設定されているので、オイスターカードの方がお得です。ただし、ロンドンに5日以上滞在して毎日地下鉄やバスを何度も利用する場合は、トラベルカード7日券の方が若干お得です。

Q:オイスターカードのデポジット払い戻し方法は?

オイスターカードのデポジット金及び10ポンド以下のチャージ残金は、カード購入後48時間後から、自動券売機で払い戻しが可能です。
それ以上の金額になるとVisitor Centres(ビジターセンター)での手続きが必要になりますが、場所が限られ、手間がかかるのでチャージしすぎないように気を付けましょう。

Q:割引はあるの?

オイスターカードを使用すると、紙の切符より割引された運賃で利用できます。

Q:乗り越し精算はできる?

ロンドン地下鉄では、乗り越し精算のシステムはありません。料金の足りない切符や、チャージ金額が不足したオイスターカードで到着駅の改札を出ると罰金が課されます。切符は目的地までの料金のもの、オイスターカードに十分なチャージ金額があることを確認してから地下鉄に乗りましょう。

Q:間違えて改札を通ってしまったときは?

改札を通ってから路線が分かれるので間違えることはありません。
駅から出たい場合はスタッフに声をかけましょう。

Q:ロンドン地下鉄のマナーは?

基本的には日本と同じです。乗車時は降りる人を優先する、駆け込み乗車や混雑時に無理な乗車をしない、車内では静かにする、飲酒しない、席を必要としている人に譲る、エスカレーターでは右側に立ち左側を空ける(関西と同じ)など。また、降りる時は無言で人を押さずに「Excuse me」と声をかけましょう。

Q:地下鉄に忘れ物をしてしまったときは?

ロンドン交通局のホームページから問い合わせができますが、見つかるかはわかりません……
地下鉄内はスリも多いので持ち物の管理には気を配りましょう。

Q:地下鉄の駅にコインロッカーはある?

コインロッカーは見たことがありません。
主要駅には荷物を有料で一時預かりしてくれる場所があるのでチェックしてみてください。
LEFT LUGGAGEホームページ

Q:地下鉄の駅にトイレはある?

ほとんどの駅にはトイレはありません。ピカデリー・サーカス駅、グリーン・パーク駅、ベイカー・ストリート駅、バンク駅、オールド・ストリート駅、ウェストミンスター駅、アールズ・コート駅など、セントラル地区(ゾーン1)の主要駅にはトイレがあります。30〜50ペンス程度の有料で、両替機があっても壊れていることも多いので小銭を用意しておきましょう。

Q:地下鉄内の治安は大丈夫?

地下鉄の車内は狭く、混雑していることも多いので、スリやひったくりには注意が必要です。バッグやリュックは完全に閉めて体の前で持つようにしましょう。ドア付近は避けた方が無難です。
車内や駅構内に危険な雰囲気はなく、女性が一人で乗っても、子連れでもまったく問題ありません。
24時間運行している路線もありますが、深夜の利用は念のため避けましょう。

参考記事:ロンドンの治安、安全対策ガイド【2019】危険なエリアと犯罪対策

まとめ

料金体系や路線図は複雑そうに見えるロンドン地下鉄ですが、オイスターカードを購入し、一度乗ってみてしまえばとても簡単です。
スリには十分注意が必要ですが、女性が一人で乗っても問題ありません。

それでも地下鉄の利用に不安がある場合は、ロコタビのサービスを利用して、ロンドン在住日本人のロコに同行を依頼するのもおすすめです。
滞在先から行きたい場所に行くための地下鉄案内や観光プランを作成してもらうのもありです。
Q&Aは無料なので、ほかにも疑問点やお困りごとがあるときは、お気軽に相談してみてください。