ライターがオススメする裏観光まとめ:ウォッカ/テロ/オカルト/土着神/■/裏通り/田舎/海鮮/団地

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2019年2~3月は『各国のライターがオススメする裏観光』をお届けしました。ポーランド、イスラエル、メキシコ、ミャンマー、中国、タイ、イタリア、韓国、ドイツ、カタール、各国の文化を通して見えてくる価値観はなに? 振り返ります。

今回のテーマは少し趣向を変えて、各国のライターに「オススメしたい観光を紹介してください」とある意味全振り。毎年のガイドブックに載るような鉄板情報とはあえて違い方向へ、趣味全開でお願いしたい! 結果、すご~い濃いものばかりが集まりました。まとめて説明はできません、スクロールください!

 

ポーランド人の血はウォッカ仕込み? 寒く長い冬を越えるための命の水

ポーランド人の血はウォッカ仕込み? 寒く長い冬を越えるための命の水

ライター:小林なつみ

実は、ポーランドはウォッカ大国。耳にしたことがある人もいるでしょう、世界最強のウォッカ・Spirytus(スピリタス)もポーランド産なのです。

発祥にはポーランド説とロシア説があり、ポーランドがソビエト連邦に占領されていたころは、「ウォッカはロシアの発明だ」というようなプロパガンダもあったとか。それもあってことさらプライドがあるようです。

マイナス20度近くになることもあるポーランドの冬。そこでアルコール度数が高くて凍らないウォッカは、冷えた身体を温めてくれるため重宝されてきたというわけです。

パッケージにはバイソンが描かれている

 

ユダヤ人や日本人の犯行も…定番観光地めぐりから紐解くイスラエル・テロ史

ユダヤ人や日本人の犯行も…定番観光地めぐりから紐解くイスラエル・テロ史

ライター:がぅちゃん

そもそもイスラエルはヨーロッパ人が作った国であり、ユダヤ人の居場所を作ろうという「シオニズム(Zionism)」という思想をもつ人々によって作られました。1948年に建国宣言をした初代首相もロシア帝国出身。

テルアビブの家には爆弾シェルターが備え付けられており、有事の際にはここに避難します。しかし実際にはクローゼットとして機能しており、私はまだ一度もここに“避難”したことはありません。

正直、パレスチナのテロリストやユダヤ人の極右団体より、私にとって危険でやっかいなのは地元のバイクのおっさん。なぜならどこにでもいるからです。(マナー違反をするバイクの運転手はなぜかおっさんやお兄さんが多い)

エルサレムの夜の繁華街エリアもいたって平和

 

UFO、魔術師、恐竜土偶! メキシコが誇るオカルト観光をご存知ですか

UFO、魔術師、恐竜土偶! メキシコが誇るオカルト観光をご存知ですか

ライター:Mariposa Torres

メキシコはその世界遺産数で世界第7位を誇ります。見どころも多く、観光業も右肩あがりの成長を続けている国ですが、有名どころを普通に楽しむだけではもったいない! というのも、メキシコは超常現象多発地帯も数多く存在する国…

ピラミッドもUFOの目撃情報が多い場所です。例えば、テオティワカンピラミッド。メキシコシティ中心部から50km足らず、車で1時間程度で行けるとあって定番観光地となっているものの、ピラミッドとUFOの関係を見るうえで外すことは…

本格的な魔術グッズから、お土産として気軽に買える魔術グッズまで幅広い品揃えが魅力の市場。中でも、キャンドルや石鹸は「男を捕まえて離さない効果」や「愛を高める効果」などエロティック系も豊富で、ついつい見入ってしまいます。

 

ゆるキャラではなく「ゆる神」、個性が爆発するミャンマーの土着神たち。

ゆるキャラではなく「ゆる神」、個性が爆発するミャンマーの土着神たち。

ライター:板坂真季

土着信仰が仏教とがっつり融合し、日々の暮らしにしみわたっているところがたまりません。そして土着の神々は、造形がどこか手抜きでユーモラス。ゆるキャラならぬ「ゆる神」と、勝手に命名し愛でています。

ウェイザーの代表格がこちらのボ-ミンガウン。1952年に亡くなった実在の人物だけに、写真も残っています。有名なのがしかめっ面で片膝をついて座る写真で、彼の像はこのスタイルに造るのが定番。日本人の目には、仁侠映画に登場…

ミャンマーではパゴダに参拝する際、頭を床につくように3度お辞儀しますが、ここでは祠に向かって3度、車が前進&バックを繰り返します。最後に紅白のリボンを結んでもらって終わり。数あるボーボージー祠の中で、なぜここだけが車の守り神に…

ヤクザ感ハンパないポッパ山のボーミンガウン像。背後には実物の写真も。

 

「丸好き」の中国で「四角フェチ」の私が選ぶ上海の名建築たち

「丸好き」の中国で「四角フェチ」の私が選ぶ上海の名建築たち

ライター:海辺暁子

基本的に中国人は丸いものが好き。中華料理に欠かせない円卓、せいろ、上海の東方明珠タワー。街を歩いていると、丸いもの、流線型を利用したものなど、やわらかい形のオブジェや建造物が多いような気がする。

この空洞は平たくなっているビル上部への風による加重を下げるためのものだが、当初は丸くくりぬく予定だった。しかし、「日の丸を連想させる」との声があり、このように仕方なく四角いデザインになったという。

中国、とりわけ上海には日本人建築家の作品が多い。そして、やはり日本人は私のように四角好きが多いのか、彼らの作品には四角くスタイリッシュな建造物が多数見られる。

 

高級住宅街のすぐそばには下町やスラム街、バンコクの裏通りを歩こう。

高級住宅街のすぐそばには下町やスラム街、バンコクの裏通りを歩こう。

ライター:高田胤臣/ずんこ

昔からある運河なので、今でこそ外国人や富裕層が集まるエリアとして知られるトンローだが、以前から集落があったと見られ、その名残が裏路地残っている。それはセンセーブ運河に近づくほどより顕著で…

クロントーイ・スラムは、クロントーイ港を管轄する港湾局の土地を、港の日雇い仕事を求めてやってきた地方出身者たちが占拠し始めたのがきっかけで形成された。1940年代の戦後にバンコクにスラムが見られ始め…

寺院などで読経のあとにタイ人は「サートゥ」と言って手を合わせる。この言葉も日常生活でよく使われる。タイ日辞書で調べるとまさに合掌といった意味だが、わりとジョークのような使われ方でよく耳にする。

高級住宅地の真裏は実はこんな感じの下町感があふれる場所になっている。

 

イタリアの新観光・アグリツーリズモって? 食と自然を味わう田舎体験

イタリアの新観光・アグリツーリズモって? 食と自然を味わう田舎体験

ライター:鈴木圭

イタリアは世界中の国々の中で最も多くの世界遺産がある国(2018年時点で54件)。そして、その多くは古代ローマ時代の遺跡や、中世から変わらない旧市街地、教会だったりします。

トスカーナの農業経営者たちは建物の一部を宿泊施設として改装し、田舎ならではの豊かな自然と料理で旅行客をもてなすことを思いつきました。同時に、人手が不足していた農作業を観光客に手伝ってもらうことで…

当初は農業を手伝い、田舎暮らしを体験できるのが特徴だったアグリツーリズモ。しかし、現在はそこまでの体験を望む人が少なくなったせいか、実際に農業を手伝うことができる施設はほとんどありません。

建物の反対側はこんな光景。山奥に見えますが、実はこれでも州都のフィレンツェから車で30分ほどの場所です。

 

ヒラメ、フグ、テナガダコの踊り食い! 韓国の海の幸を堪能する地方旅

ヒラメ、フグ、テナガダコの踊り食い! 韓国の海の幸を堪能する地方旅

ライター:吉村剛史

私は韓国の旅のなかでも、海岸を旅することが最も好きです。東海岸なら日の出、西海岸に行けば夕日とともに美しい海岸線を眺めることができるとともに、活気あふれる水産市場の様子が魅力的に感じられるから。

韓国で焼魚を食べるときは、ワサビ醤油につけて食べます。日本でもよく食卓にのぼるサバは釜山の名物のひとつでもありますし、他にもサンマやサワラ、日本ではあまり馴染みのないタチウオやイシモチといった魚を…

醤油が染み込み、ぷりぷりした生のカニの身をしゃぶるように食べ、カニ味噌のなかにご飯を入れて食べると美味しくて止まらないことから、「ごはん泥棒(밥도둑、パプトドゥ)」ともいわれます。

タコの味が十分に出た、ヨンポタン(17,000ウォン)。

 

団地ファンはベルリンへ、工業化と東ドイツ時代が生んだ名建築たち。

団地ファンはベルリンへ、工業化と東ドイツ時代が生んだ名建築たち。

ライター:久保田由希

ベルリンの団地6ヵ所は後世の世界各国の団地建設に大きな影響を与えたことで知られ、「ベルリンのモダニズム集合住宅群」として、2008年にユネスコ世界遺産に登録されました。

なぜこの年代に団地建設ラッシュになったかというと、大きな理由としては人口が増えたから。ベルリンは19世紀後半から都市として発展しはじめて、1920年には周辺の自治体も取り込んで「大ベルリン」と呼ばれる大都市になりました。

ここは東ドイツ時代に国がパレードをする通りだったのです。その様子はテレビを通して各所へと流れるため、立派な建物が背景に映っていることで、国力を宣伝する役割があったとされています。

上空から見れば、確かに馬蹄形。/©Sebastian Trommer

 

鷹ショップはもう行った? カタール最大の市場「スーク・ワーギフ」その見どころ全網羅

鷹ショップはもう行った? カタール最大の市場「スーク・ワーギフ」その見どころ全網羅

ライター:福嶋タケシ

スークとはアラビア語で市場のこと。日本ではバザールと言ったほうがイメージしやすいでしょうか。有名なトルコ・イスタンブールのグランドバザールには遠く及びませんが、ドーハの市場「スーク・ワーギフ」も迷路のような…

カタール人男性たちが颯爽と着ているあの白い衣装。トウブと呼ばれるワンピース状の服に、ゴトラと呼ばれるスカーフのような白い布を頭に被り、抑えにイガールと言う黒い輪っかを載せています。

店によっては客引きのために置いている鷹もいるので、店員に頼めば手に載せて記念撮影出来るチャンスもあります。繰り返しになりますが、絶対に自ら鷹に触れてはいけませんよ。

踏み入れた瞬間からアラブの匂いが

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この記事を書いた人

ネルソン水嶋

ネルソン水嶋

ブロガー、ライター、編集者。2011年のベトナム移住をきっかけにはじめた現地生活を綴るブログ『べとまる』から『ライブドアブログ奨学金』『デイリーポータルZ新人賞』などを受賞を契機に、ライターに。2017年11月の立ち上げから2019年12月末まで、海外ZINEの編集長を務める。/べとまるTwitterFacebooknote

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