海外の通勤まとめ:性善説なバスに多すぎストライキ……国民性が顕れる乗り物

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こんにちは、海外ZINE・編集長の水嶋です。

海外ZINE、2月のテーマは「海外の通勤 」をお送りしました。
このまとめではそれらの記事をゲストとともに振り返ってみたいと思います。

今回は、乗り物ライターこと、西村まさゆきさんにお越しいただきました!

水嶋

よろしくお願いします!

西村

よろしくお願いしますー

水嶋

西村さんは、デイリーポータルZをはじめとしたメディアで、バスや電車などの乗り物、そのほか県境や国境などについてよく書かれている方です

 

オランダ最高峰の三国境でオランダをまたぐ」より。ぜひご覧ください(この記事のあとで)。

 

水嶋

海外の通勤は、海外の乗り物と言ってもいい! ということで、ごいっしょに振り返らせていただきたいと思います

 

世界最悪の大渋滞はビジネスチャンス! インドネシア・ジャカルタの通勤地獄

世界最悪の大渋滞はビジネスチャンス! インドネシア・ジャカルタの通勤地獄

ライター:武部 洋子

  • ジャカルタは世界最悪レベルの渋滞
  • フライトに間に合わなかった失敗談も多い
  • 長く続く渋滞はビジネス市場と化している
  • 渋滞ぶりが童謡に歌われて流行った

 

ジャカルタの大渋滞!

西村

昔、ジャカルタに行ったことがあるんですけど


水嶋

あ、そうなんだ


西村

タクシーの運転手が『ジャカルタは渋滞が名物だ』って自慢してましたね


水嶋

なにしろ童謡になるくらいの……文化ですよね、もう文化!

西村

電車、行き先が日本の地名のまま走っているって聞いて


水嶋

あぁ、日本でもう使われなくなった中古車両


西村

そらぜひとも見たいと思って現地で探したんです。でも、なかなか遭遇できなくて、どうやら最近はちゃんと現地の地名になってるんですよ


水嶋

アジア諸国って日本などのものがそのまま使われていたけど、最近はそういう適当さが消えていってますね


西村

で、意気消沈して駅で待ってたら、『急行日吉』って文字がすーって入ってきて


水嶋

感動シーンだ


西村

『うわー!』って、感動して泣きそうになって


水嶋

感動しすぎでしょ!


西村

幸せの黄色いハンカチの、最後のシーンで流れる曲が脳内でかかってました


水嶋

知らないので観ておきますね

 

すし詰めワゴンにWi-Fi完備バス、カオスでハイテクなルワンダ通勤

すし詰めワゴンにWi-Fiバス、カオスかつハイテクなルワンダの乗り物

ライター:タケダ ノリヒロ

  • ルワンダのワゴンバスは乗車率160%
  • だけどバスは電子マネー決済でWi-FiやUSB充電も
  • 農村部では「自転車タクシー」なるサドルが2つ付いた自転車がある
  • 上り坂では乗客も歩く

 

ぎゅうぎゅうに人が乗り込むワゴンバス

西村

印象的だったのが、あれだけカオスな環境なのに都市間バスは几帳面っていう


水嶋

そうそう、そうなんですよ。別の記事でカフェ内観を見たら小物がピシーッと並んでるんですよね

 

ワゴンバス・マタツの略図

西村

ワゴンバスの略図あったじゃないですか、あれ通路はないんですか?


水嶋

一応はあるみたいです、補助席を上げて通るという


西村

へー。ルワンダ、行きたくなりましたよ

自転車タクシーとは、荷台に座席のついた自転車のことです。

水嶋

自転車タクシー、おもしろくないですか?

西村

もう存在がね、インドのリキシャーみたいな三輪自転車でもないのかって


水嶋

タクシー要素は金取って乗せるだけ


西村

上り坂で降りろって言われるの、何に金払ってんのかわかんなくていいですね


水嶋

なんかもう学生カップルみたい、運転手は男一択だけど

 

星占いでバイク禁止? ミャンマー・ヤンゴンの「性善説」すぎるバス事情

性善説で回るミャンマー・ヤンゴンのバス、バイク禁止の理由は星占い?

ライター:板坂 真季

  • 都市・ヤンゴンはバイク禁止
  • 理由に星占いが挙げられるほど占い国家
  • 市民の足はバス
  • うっかり支払いを忘れても怒られない
  • ミャンマー人は人を咎めることが苦手

 

随所で見られる日本語表記

西村

これは行きたい


水嶋

お、そうですか


西村

『急停車にご注意』って、逆さまになってんのいいですね


水嶋

あ、気づかなかった! なんで一回外したんだよって話

右上のブレーキランプは逆さまに

西村

ブレーキかかったら光るところですよね、機能してんのかな


水嶋

日本語だから読めないですよね、体験で意味を学んでいく


西村

ブレーキがかかるたびに光る……一体何を知らせてるのだ!


水嶋

もう答え分かってんじゃないですか!

仏教国のミャンマーでは関連の飾りが目立つ

西村

韓国のバスも走ってるよね


水嶋

あー、バスの定年後の再就職先みたいになってますね


西村

車内の仏像とかの飾りは趣味なのかな


水嶋

仏教国なので国民規模で趣味ですね、いや趣味じゃなく宗教だけど

 

通勤地獄と無縁のイタリア、ただし多すぎるストライキのたびに交通マヒ

イタリアの通勤電車はゆったり快適、しかし多すぎるストライキにはご用心

ライター:鈴木 圭

  • イタリアに通勤ラッシュはない
  • 職場や交通手段が分散しているから
  • 通勤手当はないが食事券(つまり昼食代)はもらえる
  • ストライキが2~3ヶ月に一度の頻度で行われる

 

イタリアの地下鉄は日本と大差はなし

水嶋

欧州の多くの国に言えるかもしれないけど、イタリアは日本と大差ないですね


西村

そう、アジアの国々に比べると日本に近い


水嶋

インフラは似ているだけに、人の働き方がもろに出ています


西村

ストライキね。僕が中学ぐらいまではバス会社がよくやってましたよ


水嶋

へーー


西村

そんなに本数が減る訳じゃないからあんまり影響はなかったですけど

トラム、いわゆる路面電車。

西村

この間、ベルギーとドイツに行ったら地下をトラムが走ってて


水嶋

トラムって地上だけじゃなかったんだ!


西村

地下鉄とトラムが大好きなので、悶死しそうになりましたよ


水嶋

ハンバーグもエビフライも! みたいな、もうそれって子どもにとってのお子様ランチですね


西村

ミラノのトラムは地下って走らないのかな


水嶋

ライターさんの知る限りでは地上だけみたいですね

 

ひとつのバス停に40路線!? 複雑多岐なバス網と「パルリパルリ」な韓国の通勤

韓国はひとつのバス停に40路線!? 複雑多岐なバス網と「パルリパルリ」気質

ライター:吉村 剛史

  • 韓国の通勤時間は日本より長く世界トップクラス
  • バス網が発達しておりひとつのバス停に40路線集まる
  • バス停の手前で停まったりするので走って乗車しないといけないことも
  • 5分も歩かず出勤できるケースも
  • 4回まで乗り換え無料

 

走って乗り込む乗客と揺れる車内

西村

韓国のバス! 何回か乗ったことあります


水嶋

西村さん、ほんと、乗り物のためなら世界を股にかけますね


西村

運転の荒さがすごくて、乗ってて楽しいの


水嶋

えぇ!? あぁ……アトラクション的な?


西村

そうそう、アトラクション、ソウル市内はそうでもないけど


水嶋

走りながら乗車しました?


西村

いや、そこまでハードな乗車はしてないですね

便利なICカードによるキャッシュレス決済

西村

海外でも、日本の田舎でもそうですけど、旅先でバスに乗るのってハードルが高いじゃないですか


水嶋

定額だったり定額じゃなかったり、ルールが不明ですよね


西村

そう。でも最近は、どこの国でもICカードで乗車できるので使いやすくなった


水嶋

ですね。って、ほとんどの観光客はそのハードルは越えずに迂回すると思いますが!

 

中国でインフラ化するシェアサイクル! 上海の通勤地獄で使えそう?

中国・上海でインフラ化するシェアサイクル! 通勤地獄に使えそう?

ライター:海辺 暁子

  • 中国ではアプリ連動のシェアサイクルがインフラに
  • が、QRコードが崩れて読めなかったり壊れているものも多い
  • 上海の通勤は都内と同等以上の激混みぶり
  • 意外と?駆け込み乗車は少なめ

 

上海の通勤ラッシュは山手線レベル!?

西村

上海、この前行って来たんですけど


水嶋

私より海外行ってんじゃないですか


西村

通勤ラッシュは本当にすごかった!


水嶋

東京以上でした?


西村

東西線や小田急ほどじゃないけど、山手線ぐらいはありましたよ


水嶋

めちゃくちゃ分かりやすい

ホームに設置されたモニターにはバラエティ番組などが映される

西村

ホームのモニターでニュースやバラエティが流れているのは、韓国や台湾でもそうだったなー


水嶋

だいたいどこでも音声流してますよね、無音の日本は珍しい


西村

千代田線で車内で音楽流す実験するってメトロが発表したら


水嶋

あぁ、ありましたありました


西村

Twitterで猛反発が起きて、そんなに怒るほどのことかよって


水嶋

同感ですー


西村

ですよねぇ


水嶋

パリは車内でアコーディオン演奏してましたからね


西村

あー、ロンドンは構内でバイオリン演奏してる人いたわー

中国都市部ではスッカリとインフラに落ち着いたシェアサイクル

水嶋

シェアサイクルはどうですか?


西村

在住日本人の方に頼んで乗らせてもらいました


水嶋

おっ


西村

中国では、けっこう年配のおじさんやおばさんもスマホ操作してシェアサイクル乗ってましたから、デジタルデバイド(情報技術の利用者間格差)とかそういうのあんまりないんですね、すごいなあ


水嶋

それは思いました、合理的なんですよね


西村

都心で余ってて郊外で足りないっていうのも現地にいないと分かんないですね


水嶋

そういう状況が分かったら、またそこからサービスの改善や新たなものが生まれますね

 

***

 

いかがでしたか?

気になった方はぜひリンク先からお読みください。

 

次回、3月のテーマは「海外の国花」です。

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この記事を書いた人

ネルソン水嶋

ネルソン水嶋

ブロガー、ライター、編集者。2011年のベトナム移住をきっかけにはじめた現地生活を綴るブログ『べとまる』から『ライブドアブログ奨学金』『デイリーポータルZ新人賞』などを受賞を契機に、ライターに。2017年11月の立ち上げから2019年12月末まで、海外ZINEの編集長を務める。/べとまるTwitterFacebooknote

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