セイト(成都)の旅行ガイド情報

【2019年最新】成都の治安、安全対策ガイド、危険な地区、エリア、トラブルと対策

【中国・成都在住者執筆】成都は他の海外と比べて治安は良いとされていますが、実際の現地の治安は気になりますよね。今回は、治安の悪いエリアやトラブルの対処法をまとめました。特に女性が気をつけたいトラブルもご紹介します。旅行へ行く前にトラブルの特徴や対策を把握して、現地では安全に楽しく過ごしてくださいね。

成都の現在の治安は?

成都は別名「天府の国」、天が授かった豊かな地の意味です。紀元前に有名なダム「都江堰」(2000年に「世界遺産」に認定)が建設され、成都平野の民は2000年あまり恵まれ続けました。おかげで人々はそれなりに生計をたてることができ、争いごとも少なく、平和で穏やかな性格が培われてきました。
改革開放と伴い、成都も近代化へ向かっており、いまの成都はもう東京にも負けないほど大都会にまで発展してきました。外来人口の大量流入で、社会治安は昔ほど「心配ない」とはいえないのですが、中国のほか大都会に比べ、成都の社会治安は基本的に「よい」と評価したいのです。


▲成都の「銀座」春熙路:伊勢丹やイトウヨウガドウが出店しています。

成都社会治安

整然とする治安は行政の努力が欠かせません。長年の治安維持の積み重ねで、地域治安と広域治安の維持体制が整備されています。地域治安については、日本には低学年学生関連のPTAがありますが、その拡大版のように、決まっている区域の治安維持の責任を負う組織があります。それが「居民委員会」です。
中国では昔ながら住民による社会治安を維持する伝統があります。行政市の下に行政区、区の下に「街道(町)」があり、行政区によって管轄され、町会にあたる組織は「居民委員会」が設立されています。
そこに定年されているおじいちゃんやおばあちゃん達がボランティアとして、日々自分たちが住んでいる街を観察し、不審なものや気になる点あれば、地元の警察と連動してそれを調査したり、問題が発生する前に抑えたりする体制がありました。

▲住宅団地付近:元気に下校する小学生達

現在このシステムには、知識ある(大卒)若者が公務員として加えられ、「居民委員会」に配置されることで、一層強化されています。また、ハイテクの監視カメラ(中国では「天眼」という)があらゆる場所に設置されており、犯罪発生して24時間以内に犯人特定できるとの迫力で近年犯罪率が大幅下がっております。
余談ですが、数年前雲南省昆明市で発生したテロ事件(駅前で無差別殺人事件)の後、犯人の供述によると最初成都でやろうと考えていたが、「北駅」を出ると、その物々しい警備の前でビビッてしまい雲南省へ行ってしまった……とのことでした。

街角の「交番」それに広域治安維持に役立つものは、街角の「交番」です。主要道路交差点に設けられています。また、町を巡回するパートカーやオートバイに乗っているおまわりさんも、毎日のように各自の職務を果たしています。
ご滞在の間、何か問題でもトラブルでもあるときに、日本の「交番」を利用するのと同じ気持ちでこのような「交番」を尋ねてください。助けてくれますから。

成都の治安が悪いエリアと注意点

治安の悪いエリア

ご存知中国では最近の4、5年、麻薬、売春などに対し、以前よりもっと厳しく取り締まりを実施してきました、根絶とはいえないのですが、表からはほとんど見えません。
夜になると、暗い汚い狭い場所で怪しい人がうろうろして、客引きや麻薬売買などが行われている……なんて場所はまったくありません。
それらは、わざとそれを探そうとしない限り、成都には「治安の悪いエリア」はありません。
ただ、少々不安あるところとしては、北にある「火車(汽車)北駅」というところです。成都には東南西北それぞれ長距離電車ターミナルがひとつあります。この「北駅」は一番歴史のある駅で、外来人口はすべてここ経由ですから、ここでは「乱」と言われていますが、日本語では「混雑」で表現すればいいかもしれません。東京の「新宿」のような感じです。
そんな中、人騙しや、すり、客引き(旅館、観光、買物、不法タクシー)等が混ざっています。甘い誘いに迷わず、無視して離れることが一番です。高速鉄道でこの「北駅」についてからは速やかに駅を出て、タクシーか地下鉄(1号線の駅がここにあります)でそこを離れます。観光や短期滞在の方にとってはそのへん、観光名所もないし行く必要ないでしょう。わざとそのへんで見物しようと思われる方は地元の方を一人でも付き合ってもらえば無難です。とはいっても、「混雑」からこそ、警備も厳重に敷かれてあり、普通安全そのものです。あえていうのは、トラブルに巻き込まれる可能性から避けてほしい一点だけです。

成都全域で注意したいこと

マナーについては、日本で暮らすのと同じ感覚でよいでしょう。原則から言えば「安全、楽しい滞在を」ということです。

タクシーでのぼったくりは?

全体的に注意したい事項というと、市内で活動する場合、地下鉄やバス、タクシー等の交通手段をルールに沿って利用するのと、タクシーの場合は緑の公認タクシーに限って利用してください。タクシーではレシートを必ずもらってください。メーターは定期的に検査されるので、市内ならぼったくりされることはありません。また、レシートがあれば忘れ物や落としものなどあれば追跡できますので、安心できるでしょう。

成都市外での観光

要注意なのは、市をはなれて遠いところへいく場合、あまり慣れていない外国での活動ですから、安全のため、ガイドを、ホテル経由や知人経由で紹介してもらいましょう。
知人の紹介で案内人との値引き交渉を知人の前でやって決めておけば無難です。ロコタビを利用するのもよいでしょう。
成都を離れて山など観光地へ行きますと、写真撮るときに少々注意しましょう。ガイドさんにこちらへん写真を撮ってもいいかと先に断っておいてから撮れば安心でしょう。(パンダの赤ん坊室でフラッシュを使って写真撮るのは禁止とは意味が違いますから、言いたいことはご理解して戴けると思います。)

夜のナイトスポット

「桐子琳」という地下鉄駅から西へ、タクシーでワンメーター程度のところに「大世界」というレストラン街があり、日本料理店が数軒もある上、日本式スナックが2~3あります。
全体的に注意すべきこととして、夜のホットスポットをめぐるって活動については、観光ガイドの案内や知人のアドバイスに従ってください。そしてわざと「怪しい夜のお店」を探そうとしないこと。

偽物ブランド

街端で荷物を広げ、何かブランド品や似たようなものを販売しているようなものを見かけた場合は、見向きせず、去っていってください。本物じゃないに決まっていますので、価値はありませんし、絡んでしまったらトラブルのもとになるため要注意です。成都にはチベット人が多く、彼らもときたま商売を町や観光地で行っています。実は彼らは気が短いし、なにかあったら漢民族の警察でさえ頭が痛いとされる相手ですから、敬遠して下さい。言葉ができないので、客引きへの対応は見ない、聞かない、一切絡まないようにしてください。

夜の観光~屋台 とレストラン~

グルメの旅にしたい皆さんには、成都グルメがお待ちしております。
衛生面を気をつけておられる方は、ホテルや立派なレストランで存分お楽しみいただけますし、度胸ある若者は屋台でこれもあれもチャレンジするのも醍醐味でしょう。ローカルグルメを味わいたい場合は衛生上の注意点として、とにかく生ものは食べないことでしょう。
ローカルとして一番お勧めするのは、「九眼橋」あたりですね。

手前の橋は「九眼橋」です。右のツインビルは「ヒルトンホテル」です。その下には「蘭桂坊」というレストラン街があり、わりと高級でおしゃれなレストラン街です。川を沿って、写真の上の方へみると、その上を跨る建物は高級レストラン「廊橋」です。そしてもどって手前の「九眼橋」から渡って川の左へいくと、川沿い、緑の並木の中に隠れているのは「バー」の集っている飲食街です。さらにその奥へいくと、地元の人向けのレストラン(右の蘭桂坊と比べ比較的に安い)が立ち並んでいます。

屋台はこんな感じで、昼間もありますが、夜になるほど商売繁盛しています。

女性が気をつけたいトラブルと対策

深夜の0時すぎでも、女性一人で歩く姿をよく見かけます、夏になると夜の成都はとても賑やかで、不夜城とも言えるほどです。レストランが深夜や朝の2時でも5時でも営業するので、町中人々が歩き回っています。ここで短期の観光客のかたにお伝えしたいことは、成都市内、特に繁華街あたりは夜でもあまり問題ありません。
ただし外国人で言葉もできない以上、何かがあれば困ります、旅行の日程も日程だし、どこかで足を引っ張られてしまうと楽しい旅に影を落とすことになりますよね。したがって、夜外出するなら2人以上、行き先は繁華街に限って下さい。裏道や暗い街に入らないようにして下さい。
そして外出時、名前と電話番号書かれたホテルの名刺を持参して、パスポートはホテルのご自分の部屋の金庫に残しておいて下さい。何かあればおまわりさんにホテルまで送ってもらおうと心かけてください。
駐在員として成都で仕事していた時に日本人スタッフに安全管理マニュアルがありました。
「深夜は可能なかぎり外出しない」「業務上の付き合い、応酬で深夜まで外出する場合は行き先は、常連の2,3箇所(地名)に決まり、かつよく知られている店(店名)に限る」などと定めていました、ご参考にして下さい。

左:夜8時            右:夜10時

成都でトラブルにあった時の対処法

パスポートのトラブルは日本領事館へ

パスポートは大事なものですから、滞在期間中はホテルの金庫に保管しておいて下さい。
万が一紛失した場合は公安局出入境管理局へ連絡しましょう。

成都市公安局出入境管理局

電話番号:028-8640-7067

住所:四川省成都市青羊区人民西路2号

クレジットカードの 紛失

クレジットカードは、観光でこられるみなさまはほぼ日本で発行されたものに違いないので、紛失の場合はカード会社へ電話をしてください。電話一本で対応してくれるので、ご心配ないかと思います。
至急電話をかけたい場合はどうすればいいかというと、付近にホテルがあればホテルの固定電話で電話するか、ガイドさんの携帯を借りて電話すればいいです。カード会社に連絡する場合は、ほとんど無料電話だと思いますが、そうでない場合は、電話代を電話主に払って下さい。

緊急連絡先

緊急連絡先については、ツアーで来られるかたは、ツアーを主催する旅行会社には控えがあると思います。個人でこられるかたは、緊急連絡先をメモにして、財布やパスポートの中に差し込んで、万が一の時に備えると無難でしょう。

まとめ

成都の治安を題にしてご紹介しました、成都の治安は正直中国のほかの町よりほんとによいです。
成都滞在8年間外国人を狙った悪質な犯罪を聞いたことがありませんでした。
ただし、いくらなんても万が一がありますので、日本以外の国で仕事や生活、観光、旅行されている皆さまは、必ず「危機管理」の意識をもって成都でのご滞在を楽しんで下さい。
それでは、またお会いしましょう。